【放送大学 / 微分方程式】第2章の演習問題の解答の導出過程メモ
はじめに
放送大学の微分方程式の講義を受講している。放送大学の微分方程式のテキストの第2章「変数分離系」の演習問題で、例題を参考にして解けない演習があるように見えた。しかも、解答には計算結果しかなく、計算結果がどのように導出されたか不明であった。
部分分数分解して原始関数が求まる形に式変形すれば簡単に解けるのだが、気付くのに時間がかかってしまった。 放送大学は1講義について5回までしか講師に質問できないので、自分と同じ疑問で他の人が質問回数を減らさないで済むように計算結果の導出過程を残しておく。
演習問題
演習問題 2(2)
問題
導出過程
とおけば、両辺をについての微分してを得る。また、問題の式をで置換し、以下の式を得る。
この式はとの変数分離系の微分方程式であるから、一般解はを任意定数として、
で求めることができる。
左辺については、以下のように部分分数分解して解を求めることができる。
右辺については、以下のように解を求めることができる。
以上から、解はとなる(演習問題の解答と同じ)。
演習問題 3
問題
つまり、
導出過程
とおけば、両辺をについての微分してを得る。
また、問題の式をで置換し、以下の式を得る。
上記の式の右辺をとし、から以下の式が得られる。
この式を変換すると、以下の式が得られる。
この式はとの変数分離系の微分方程式であるから、一般解はを任意定数として、
で求めることができる。
左辺は以下のように部分分数分解して、不定積分を求めることができる。
よって、
となる。上記の式の絶対値に着目すると、
となる。をとすると、となり、解答の式と一致する。
おわりに
演習問題の計算結果の導出過程を書いた。間違い等あれば教えてほしい。
自分が大学時代に数学で挫折した原因の一つに、演習問題の解答に導出過程の解説がなかったことがある。 例題を参考に解けないタイプの問題については、紙面の都合で解説を書けないのであれば、導出のヒントになる情報くらいは解答に書いて欲しいと思う。